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マッチプレビュー 026: vs FC東京 〜 リアリスティックvsロマンティシズム 〜 【2018 明治安田生命 J1リーグ 第31節】 vs FC東京戦

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相手を知ることでより見えてくることがある。 相手を知ることでより楽しめることがある。 一歩踏み込んで試合を楽しむためのご提案、hamatra match preview。

今回は、2018 明治安田生命J1リーグ第31節 FC東京編。

試合情報

2018 明治安田生命 J1リーグ 第31節
vs FC東京 2018/11/03(土) 14:00キックオフ
@ 日産スタジアム
(年チケ開門 11:30 | 一般開門 12:00)

www.f-marinos.com

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チーム成績状況

soccer.yahoo.co.jp

現在の順位

順位 チーム名 勝点 試合 得失
1 川崎 60 30 18 6 6 25
2 広島 56 30 17 5 8 15
3 鹿島 49 31 14 7 10 7
4 札幌 48 30 13 9 8 -2
5 F東京 46 30 13 7 10 7
6 浦和 45 30 12 9 9 13
7 C大阪 44 30 11 11 8 3
8 清水 43 30 13 4 13 6
9 仙台 42 30 12 6 12 -6
10 G大阪 39 30 11 6 13 -7
11 横浜 38 30 11 5 14 2
12 神戸 37 30 10 7 13 -9
12 磐田 37 30 9 10 10 -11
14 湘南 36 30 9 9 12 -5
15 名古屋 34 29 10 4 15 -6
16 鳥栖 33 30 8 9 13 -7
17 33 30 10 3 17 -8
18 長崎 29 30 8 5 17 -17

リーグ直近成績

横浜F・マリノス
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

1-2
G大阪(A)

2-1
札幌(H)

5-2
仙台(H)

1-2
磐田(A)

1-2
浦和(H)
FC東京
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

0-1
C大阪(H)

2-1
名古屋(A)

0-2
清水(H)

0-1
仙台(A)

1-1
広島(A)

過去の直接対戦成績

vsFC東京

 通算: 45戦18勝17敗10分 (50得点55失点)

 ホーム: 22戦11勝9敗2分 (22得点20失点)

分析対象試合

2018 明治安田生命J1リーグ 第30節
FC東京 0-1 セレッソ大阪 @ 味の素スタジアム
得点者:84'清武弘嗣(C大阪)

公式記録/レポート
www.jleague.jp

プレー傾向:FC東京


[第30節 セレッソ大阪戦 スターティングメンバー]

守備

  • ソリッドな4-4ゾーン。ステイ気味に構え素早く2ラインを形成し、バイタルエリアのスペースを圧縮。また、横幅も圧縮し、ボールサイドに人数を集めてプレースペースを消す。
  • 守備の開始位置はハーフライン。帰陣速く、オリジナルポジションを取ることを優先。
  • 各選手の守備意識が非常に高く、低いラインに連動して自らのポジションを落とすことを厭わず。

攻撃

  • 基本はロングカウンター。異なるストロングポイントを持つディエゴ・オリヴェイラ、永井謙佑の個のクオリティに全てを委ねる。二人でやり切る、もしくは二人の迫力で相手を引っ張り、後方からの飛び出しを促す。
  • ディエゴ・オリヴェイラと永井謙佑の関係性がよく、一人が落ちれば一人が裏に抜けるなど、相互に意識し合いプレーを組み合わせる。
  • 2トップと中盤の距離が大きく開くため、2トップが起点を作れないと淡白な形で攻撃が終わることも。
  • 両サイドバックが長い距離を走ってオーバーラップを仕掛けた時に厚みのある攻撃。室屋成のダイナミズムアクション、太田宏介の精度の高いクロス及びセットプレーにはクオリティ。

全体

サッカーというスポーツは得点が余り入らない。それだけ得点を取ることは難しいとされる。だからこそ、失点を抑えるという考え方は、理に適っている。

36得点、29失点。

この数字が今シーズンのFC東京を物語る。ローリスク・ローリターン、現実的で結果重視。その成果は上々で、現在ACL出場権も見据える5位。その選択は正しかった、と言えるのかもしれない。

非常に静的な4-4ゾーンで相手の攻撃を凌ぐ。自陣に引き込み"作り出した"スペースを抜群の能力を誇る2トップで突く。迫力あるセットプレーを活かす。

チャンスは少なく、面白味には欠ける。しかし、失点せず、訪れた千載一遇の機を掴み、勝利する。それもまたフットボールの一つの形。勝利を掴む最善手としてこの術を選んだのだ。

理想を追い、ロマンティシズムに酔う横浜にとって、結果だけを見据え、リアリスティックに振る舞う東京のような相手は天敵。それは蒸し風呂のような味スタで見せられた悪夢が全てを物語る。

キープレーヤー

No.9 ディエゴ・オリヴェイラ

サポートの薄い状態で起点となって時間を作り、ボールを運び、チャンスメイクし、ゴールを決める…そんな無理難題に応える万能型ストライカー。

179cmと数字の上ではそんなにサイズがあるわけではないが、ピッチの上ではその数字が間違ったものなのではないかと思うほど。ハイボールの競り合いでは長身のDFと対等に渡り合い、ポストプレーではコンタクトにも屈しない強い身体でボールをキープ、最前線で抜群の存在感を示している。

その脅威は、前回対戦時に嫌というほど味わった。次々とロングボールを収めてはカウンターの起点となり、横浜が抱えるリスクを顕在化させた。

東京の攻撃は彼次第。彼がポイントを作って初めて成立する。悪夢の再来か、悪夢を払拭するか。このブラジル人を巡る攻防が勝負を決める。

キープレー

ロングカウンター対策

リーグ最小失点を誇る東京の守備組織を打ち破る攻撃のクオリティにも注目したいが、前回対戦時に5失点喫したことを考えれば、いかに同じ轍を踏まずにリスクをコントロールできるか、というところに焦点を当てざるを得ない。

ネガティブトランジッション時にボールサイドへのアプローチで攻撃を遅らせる。起点となるディエゴ・オリヴェイラ及び永井謙佑に対して両センターバックとアンカーで監視下に置いて「受けさせない」「走らせない」。素早く帰陣し、スペースに蓋をする。

夏に突き付けられた宿題の答え合わせ、守備でも進歩を示したい。

総括

今シーズンのクライマックスといえるビッグゲームを落とした。誰もが落胆し、失意の1週間を過ごしたのではないだろうか。

誰にも起伏がある。それは選手も同じ。再びファイティングポーズを取ることは決して簡単なものじゃない。

それでも、シーズンは続く。そして、フットボールも続く。発展途上のチームにとっては1試合1試合が進歩の糧。再びあの痺れる場所に戻るために、次こそカップを掲げるために、第一歩をこの試合から踏み出そう。
 
text:いた(@itaruru)
edit:nari(@fmbh_nari)

   

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www.f-marinos.com

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