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マッチプレビュー vs 湘南 〜 為すべきことを為す 〜 【2019 明治安田生命 J1リーグ 第29節】 vs 湘南ベルマーレ戦

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相手を知ることでより見えてくることがある。
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一歩踏み込んで試合を楽しむためのご提案、hamatra match preview。

今回は、2019 明治安田生命J1リーグ第29節 湘南ベルマーレ編。

試合情報

2019 明治安田生命 J1リーグ 第29節
vs 湘南ベルマーレ
2019/10/19(土) 14:00キックオフ
@ ニッパツ三ツ沢球技場
(年チケ開門 11:30 | 一般開門 12:00)

www.f-marinos.com

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チーム成績状況

soccer.yahoo.co.jp

現在の順位

順位 チーム名 勝点 試合 得失
1 鹿島 55 28 16 7 5 26
2 F東京 53 28 16 5 7 15
3 横浜 52 28 16 4 8 18
4 川崎 47 28 12 11 5 20
5 広島 47 28 13 8 7 16
6 C大阪 46 28 14 4 10 10
7 札幌 40 28 11 7 10 5
8 大分 40 28 10 10 8 4
9 神戸 35 28 10 5 13 -1
10 浦和 35 28 9 8 11 -11
11 清水 35 28 10 5 13 -20
12 G大阪 34 28 8 10 10 -2
13 名古屋 33 28 8 9 11 -1
14 仙台 32 28 9 5 14 -8
15 湘南 31 28 9 4 15 -18
16 鳥栖 31 28 9 4 15 -18
17 松本 28 28 6 10 12 -14
18 磐田 21 28 5 6 17 -21

リーグ直近成績

横浜F・マリノス
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

2-0
磐田(A)

1-1
仙台(A)

3-0
広島(H)

3-1
G大阪(H)

5-1
名古屋(A)
湘南ベルマーレ
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

0-5
川崎(H)

0-6
清水(H)

0-1
大分(A)

1-1
浦和(H)

1-1
仙台(A)

過去の直接対戦成績

湘南ベルマーレ

 通算: 34戦 22勝 9敗 3分 (67得点38失点)

 ホーム: 16戦 9勝 6敗 1分 (32得点25失点)

分析対象試合

2019 明治安田生命J1リーグ 第28節
湘南ベルマーレ 0-5 川崎フロンターレ @ ShonanBMWスタジアム平塚
得点者:15'オウンゴール 21'中村憲剛 26'阿部浩之 35'小林悠 81'長谷川竜也(全て川崎)

公式記録/レポート
www.jleague.jp

プレー傾向:湘南ベルマーレ


[第28節 川崎フロンターレ戦 スターティングメンバー]

守備

  • 高い位置からアグレッシブなアプローチでボールホルダーを捕まえにいくプレッシングスタイル。ファールも厭わない激しい球際で奪いにかかる。
  • プレスがハマらない場合5-4のブロックを形成するも、ステイの守備時の奪いどころの設定はなし。
  • 引き出されていなされると一気に後手に陥る傾向があり、マークの受け渡しも不明瞭。
  • 攻撃移行時のミスでロストするシチュエーション時に大きなスペースが生まれる。攻撃参加のためにスプリントし、ポジションを空けるリスクが顕在化する。
  • CKの守備はマンマーク、ニアにストーン1枚。

攻撃

  • ダイレクトかつ縦に速い攻撃を志向。斜めのフィードやサイドバックの裏を突くスプリントなどサイドを出口としてスペースを突く意図。
  • 前向きに奪った際のショートカウンターの際に多くの人数が攻撃に関与。鋭い切り替えからのスプリントで雪崩れ込む。
  • ポゼッションは不得意。スペースが消えると選択肢が消え、技術的に高い難度のプレーを求められてミスが出る傾向。全体的に精度・技術不足。

全体

チョウ・キジェ監督のパワーハラスメント問題でチームが揺れた湘南。

激震が走る状況下、昨年ルヴァンカップを制したチームは見る影もなくなってしまっている感がある。

何よりこのチームが持っていた溢れんばかりのエネルギーを感じなくなってしまったのだ。

激しいアプローチを軸としたプレッシングは空転し、ショートカウンターが発生しない。勢いを御され、不得意な遅攻でミスが頻発、攻撃移行時のミスがそのまま大きなリスクとなり、失点が積み重なる。ポゼッション巧者である川崎に蹂躙される姿は、見るも無残だった。

選手も人間、報われないハードワークを遂行できるほど強くはない。ましてや社会の厳しい目に晒され、組織としての体制も方向性も定まらないまま、サッカーに集中しろ、といってもそうはいかない。エネルギーが失われているのも道理である。

ましてや、エネルギーの発生源が「チョウ・キジェ」であったとしたら、尚更。

リーグからの制裁が決まり、一つの決が出た。この2週間のインターバルを経て、エネルギーを取り戻すか否か。それがこのゲームの趨勢を決める。

キープレーヤー

No.5 杉岡大暉

2017年、ルーキーイヤーからポジションを掴みJ1に昇格。

2018年、ルヴァンカップ決勝で見事なミドルシュートを決めタイトル獲得。

2019年、五輪代表中心のメンバー構成で臨んだコパ・アメリカでA代表デビュー。

シンデレラという風貌ではないが、21歳の彼のキャリアはまさにシンデレラ・ストーリーそのものだ。

90分間タフに上下動出来るスタミナ、寄せ切って身体を付ける粘り強い1on1対応、思い切りのよい攻撃参加とプレーセレクト…湘南のサイドプレーヤーとして必要な素養を磨き、結果を残し、評価を高めてきたからこそ、そのキャリアは華々しいものになっている。

しかし、川崎戦の彼のパフォーマンスは全く冴えず、ハーフタイムでピッチを去った。

この2週間のインターバルでは、U22のブラジル遠征に参加。新たな刺激を得て彼のプレーに生気は戻るか。湘南の状況を測るには彼のプレーがバロメーターとなるかもしれない。

キープレー

湘南に「ボールを保持させる」フォアチェック

プレッシングやショートカウンターにストロングポイントを持つ湘南ではあるが、裏を返せばボール保持による攻撃構築、攻撃から守備への切り替え時のスペースマネジメントには大きな課題がある。

攻撃移行時の一手目を塞ぎ、遅攻を強いると途端に脆さが表面化する。パスコースを作る動きが乏しく、シビアなコースを選択とならざるを得ない状況となれば精度が求められる。しかし、その精度はお世辞にも良いとは言えない。結果、ミスに繋がる。

高い位置でボールを奪回すれば、陣形をひっくり返す形でカウンターチャンスが得れる。守備から攻撃への前線へのランニングが特徴的な湘南が抱えるリスクが表面化する。

横浜は、コンセプト通り即時奪回のためのプレスをやるだけ。それがハマれば、相手の弱点を突ける。

総括

監督交代直後の試合というのは対戦相手にとっては難しい。

スカウティングするにも情報がない、相手が何をしてくるのか、何を変えてくるのか、その傾向も読みづらい。選手にとってみれば、新監督の競争原理が持ち込まれるため、チャンスが得れる可能性があり、モチベーションも生まれる。

カオスの中でエネルギーを失った湘南のままであるか、「解任ブースト」でエネルギーを取り戻した湘南なのかは蓋を開けてみるまで分からない。

それでも、横浜にとっては何も変わらない。

「為すべきことを為す」。

ピッチはアンジェ・ヨコハマのフットボールに必要なアクションを示し、スタンドはそれを称え、支え、背中を押す。

最後に結果を掴むため、目の前の1試合を積み重ねていこう。


text:いた(@itaruru)
edit:nari(@fmbh_nari)

 
 

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