Web Magazine hamatra

スタジアムを熱く、楽しくする横浜F・マリノスサポーターのためのウェブマガジン「Web Magazine hamatra」(ウェブマガジン ハマトラ)  Presented by NPO法人ハマトラ・横浜フットボールネットワーク

Google Translate: 

hamatra match preview 013:逆境こそがチャンス 〜 【2017 明治安田生命 J1リーグ 第30節】 vs 鹿島アントラーズ

f:id:harukazepc:20170424103631j:plain

相手を知ることでより見えてくることがある。
相手を知ることでより楽しめることがある。
一歩踏み込んで試合を楽しむためのご提案、hamatra match preview。

今回は明治安田生命J1リーグ第30節 鹿島アントラーズ編。

試合情報

2017 明治安田生命 J1リーグ 第30節
vs 鹿島アントラーズ
2017/10/21(土) 19:00キックオフ
@ 日産スタジアム
(年チケ開門 16:30 | 一般開門 17:00)

ホームゲームイベント情報 | 横浜F・マリノス公式サイト
チケット情報 | 横浜F・マリノス公式サイト

チーム成績状況

現在の順位

横浜F・マリノス
順位 勝点 試合 得点 失点 得失
4 52 29 15 7 7 37 26 11
鹿島アントラーズ
順位 勝点 試合 得点 失点 得失
1 64 29 21 1 7 48 27 21

リーグ直近成績

横浜F・マリノス
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

1-1
大宮(H)

2-1
G大阪(A)

2-3
甲府(A)

1-1
柏(H)

0-3
川崎(A)
鹿島アントラーズ
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

2-0
広島(H)

0-1
鳥栖(A)

2-1
G大阪(H)

4-2
新潟(A)

1-0
大宮(H)

過去の直接対戦成績

 vs鹿島アントラーズ 65戦24勝32敗9分 (88得点100失点)

 (うち、ホームゲーム:33戦14勝13敗6分 (45得点50失点))

分析対象試合

2017 明治安田生命 J1リーグ 第29節
鹿島アントラーズ 2-0 サンフレッチェ広島
@県立カシマサッカースタジアム
得点者:30'土居聖真(鹿島) 84'鈴木優磨(鹿島)

公式記録/レポート
www.jleague.jp

プレー傾向:鹿島アントラーズ

f:id:harukazepc:20171018000531p:plain
[第29節 サンフレッチェ広島戦スターティングメンバー]

守備

  • ゲームの流れを見極めつつ、ステイとプレスを使い分ける。守るべきところでは、チーム全体でゾーンを下げることも厭わず。
  • 高い位置から追う際に長い楔を狙い、鋭くアプローチ。奪い切る意思と執念を感じさせる強度。
  • 穴が空いたところにはポジションを捨ててでも塞ぐ、スペース管理よりボールホルダーへのプレッシャーを優先。
  • セットプレーはマンマーク。

攻撃

  • ショートカウンターの質は圧巻。仕掛けと一気のスプリントの連動で、フィニッシュまでの流れを作る。機を逃さない。
  • スペースがあればシンプルにフィードを飛ばしてポイントを作る。
  • レオ・シルバからの展開が多い。抑揚を付けつつ、中・外にキーパス。セットプレーのキッカーも。

全体

「最後に勝つのはドイツ」
こんな格言を耳にしたことはないだろうか。

良いプレーをするチーム、波に乗ったチームが躍進することはあれど、最後に勝利を手にしているのはドイツ。事実、多くのタイトルを勝ち取ってきたからこその格言であり、その勝負強さ、逞しさに恐れ慄く表現ともいえるのかもしれない。

そんな格言をJリーグに当てはめるとしたら、「最後に勝つのは鹿島」がぴったりくるのではないだろうか。3大タイトル(リーグ・ルヴァン・天皇杯)獲得回数は、他の追随を許さない19回。昨季もリーグと天皇杯を制するなど、未だ強者としてリーグに君臨する存在である。

そんな鹿島に激震が走ったのは今年5月のこと。神戸・川崎と連敗を喫したタイミングで、昨季2冠に導いた石井正忠監督を解任し、大岩剛コーチを昇格させる大ナタを振るう。誰もが驚く人事ではあったが、この英断が鹿島を蘇らせた。

大岩体制になっての一番の変化は選手起用。石井体制では出場機会の少なかったレアンドロや三竿健斗、安部裕葵らに出場機会を与えると、その選手達が結果を残す好循環。フレッシュなプレーヤーの勢いを得たチームは、2度の5連勝を含む14勝2敗1分という驚異的なペースで勝ち点を積み重ね、一気に首位まで駆け上がった。

新たな競争原理の元、強さを取り戻した王者に隙は見当たらない。

キープレーヤー

No.4 レオ・シルバ

ユニフォームの色が変わっても、相手にとって最も嫌な選手であることは変わらない。

特に目を見張るのが、ピッチ全域でのプレーの幅と質。自陣で穴が空けば抜群の危機察知能力で穴を埋めてボールを刈り取り、中盤中央では抑揚を付けつつキーパスを前線に供給。機を見てバイタルエリアにも顔を出し、セットプレーでも質の高いボールでゴールを演出する。まさに、ボックスtoボックス、全てのエリアで存在感を示す超人のクオリティは圧巻の一言。

的確にスペースを埋める「相方」三竿健斗を得たことでその広範囲に動くプレーに伴うリスクも低減されており、鬼に金棒のような状態になっていると言えるのかもしれない。

その存在感に支配されるか、逆に抑え込んで支配するか、中盤の攻防の鍵は彼が握っている。

キープレー

「デュエル」

鹿島の個々の選手が持つ技術の質、ここぞの局面での強度は、リーグでも屈指。

その質や強度に屈し、局面局面での「デュエル」で負けてしまうと非常に苦しいゲームになる。分析対象試合でも、奪いどころで山本修斗が素晴らしいアプローチでボールを奪いショートカウンターに繋げたことが土居聖真の先制点に繋がった。

相手が狙ってきたところで奪われない、仕掛けてきたところでも粘り強く対応する。簡単ではないにせよ、一つ一つの局面で粘る、しいては上回ることが大前提。

負傷者続出で組織的な質を求められない現状だからこそ、個々の奮起に期待したい。

総括

バランスよく、高いクオリティで、当たり前のことをさぼらずに。改めて鹿島は強い、そして隙が無い。

隙の無い王者との対戦となれば、普通にやっても苦戦は必至。更には負傷者続出の緊急事態、見事なまでの逆境だ。

泣こうと喚こうと難しい状況であることは変わらない。しかし、この逆境を乗り越えた時、チームは大きな大きな自信が掴めるはず。逆境こそがチャンス!開き直りでも構わない、ポジティブに試合を迎えたい。  
 
text:いた(@itaruru)
edit:nari(@fmbh_nari)

 
 

イベント情報・チケット情報 | 横浜F・マリノス公式サイト

www.f-marinos.com

www.f-marinos.com

© NPO 法人ハマトラ・横浜フットボールネットワーク