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マッチプレビュー vs 札幌 〜 ひとつひとつ 〜 【2019 明治安田生命 J1リーグ 第31節】 vs 北海道コンサドーレ札幌戦

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相手を知ることでより見えてくることがある。
相手を知ることでより楽しめることがある。
一歩踏み込んで試合を楽しむためのご提案、hamatra match preview。

今回は、2019 明治安田生命J1リーグ第31節 北海道コンサドーレ札幌編。

試合情報

2019 明治安田生命 J1リーグ 第31節
vs 北海道コンサドーレ札幌
2019/11/9(土) 14:00キックオフ
@ ニッパツ三ツ沢球技場
(年チケ開門 11:30 | 一般開門 12:00)

www.f-marinos.com

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チーム成績状況

soccer.yahoo.co.jp

現在の順位

順位 チーム名 勝点 試合 得失
1 鹿島 59 30 17 8 5 27
2 F東京 59 30 18 5 7 19
3 横浜 58 30 18 4 8 21
4 川崎 51 30 13 12 5 21
5 広島 51 31 14 9 8 16
6 C大阪 50 30 15 5 10 11
7 札幌 43 30 12 7 11 7
8 大分 43 30 11 10 9 3
9 G大阪 38 30 9 11 10 1
10 神戸 38 30 11 5 14 -1
11 浦和 36 31 9 9 13 -13
12 仙台 35 30 10 5 15 -8
13 清水 35 30 10 5 15 -22
14 名古屋 33 30 8 9 13 -6
15 鳥栖 32 30 9 5 16 -19
16 湘南 31 30 9 4 17 -23
17 松本 30 30 6 12 12 -14
18 磐田 25 30 6 7 17 -20

リーグ直近成績

横浜F・マリノス
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

2-1
鳥栖(A)

3-1
湘南(H)

2-0
磐田(A)

1-1
仙台(A)

3-0
広島(H)
北海道コンサドーレ札幌
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

3-0
名古屋(H)

0-1
C大阪(H)

0-5
G大阪(A)

1-1
鹿島(A)

1-3
札幌(H)

過去の直接対戦成績

vs北海道コンサドーレ札幌

 通算: 20戦 14勝 4敗 2分 (38得点20失点)

 ホーム: 10戦 7勝 2敗 1分 (19得点10失点)

分析対象試合

2019 JリーグYBCルヴァンカップ 決勝
北海道コンサドーレ札幌 3-3(PK/4-5) 川崎フロンターレ @ 埼玉スタジアム2002
得点者:10'菅大輝(札幌) 45'+3'阿部浩之(川崎) 88'&109'小林悠(川崎) 90'+5'深井一希(札幌) 99'福森晃斗(札幌)

公式記録/レポート
www.jleague.jp

プレー傾向:北海道コンサドーレ札幌


[2019ルヴァン杯決勝 川崎フロンターレ戦 スターティングメンバー]

守備

  • 相手にボールを握られた時にはウイングバックが最終ラインに、シャドーが中盤サイドに落ちて5-4のブロックを形成。ハーフラインから守備を開始。ラインを高めに設定しつつ、全体距離を20~25m程度に留めるコンパクトな陣形で迎え撃つ。
  • 展開に応じてプレッシングも敢行。ボールホルダーに対しては都度アプローチ、連動してプレッシャーを掛け、狭いエリアにはめ込んだ時には人数を掛けて奪いにかかる。ボランチの荒野拓馬が食い付き傾向か(ヒットマン的なタスクの可能性も)
  • ストッパーのオーバーラップ後のスペース管理に難あり。
  • CK守備はフルマンツーマン、ストーン1枚。

攻撃

  • ボール保持をベースに、高い位置に張りだすウイングバックへの展開を意図。ボランチが落ちてストッパーが開く4バックへシフト。
  • サイドバック化したストッパーは、スペースを見つければ持ち出し、そのまま攻撃参加。左の福森晃斗から多くのアーリークロス、右の進藤亮佑はボックス侵入しフィニッシュに絡むシーンも。
  • ウイングバックへのサイドチェンジから、シャドーもしくはストッパーがダイナミズムアクションを付随するポケット侵入に再現性。
  • ワイドへの展開とは別パターン、中央への楔からの崩しのパターンも。ミシャ式よろしく1トップ2シャドーが互いを意識しつつ距離感を維持し、フリックやワンツーなどを用いたバイタルでのコンビネーションでの崩しを狙う。
  • アドバンテージを握ると、カウンターを狙う形にシフトすることも。
  • セットプレーの大半を担う福森晃斗の左足は今やリーグ屈指の脅威。長い距離を苦にしない急激に曲がり落ちるキックで直接ゴールを急襲。合わせるキックもピンポイント。

全体

近年稀にみる熱戦となった2019年ルヴァンカップ決勝。

王者が見せた意地と地力、挑戦者が見せた気概と質を随所に感じた120分間にはフットボールの魅力が詰まっていた。

惜しくもタイトルを掴むことは叶わなかったが、札幌が王者を相手に真っ向勝負を演じ、土俵際で粘り、うっちゃり、追い込んだことがこの好勝負を生んだ。

ステイとアグレッシブを使い分ける戦術的柔軟性、可変システムへの適応、適材適所のスペシャリティ、共有したイメージと連動したアクションによるバイタルの崩し…どのセクションに置いても疑いようのないクオリティを示し、王者を土俵際まで追い詰めた。言うなれば、彼らもまたタイトルを掲げるに相応しいだけの力を有しているといっても過言ではない。

日々積み上げ、研鑽を重ね、質を高めているのは横浜だけではない。札幌も同じように歩を進めていることが分かったタイトルマッチだった。

キープレーヤー

No.5 福森晃斗

Jリーグファンであるならば、彼の名前を知らぬものはいないだろう。

今やリーグ屈指のプレースキッカー、彼の左足がルヴァンカップ決勝を美しく彩った。

敗色濃厚な後半AT、ラストプレーとなる右CKにてマークを外した深井一希にドンピシャのボールを供給して同点弾をアシストすると、延長前半にはチャナティップが獲得した右寄りボックス付近のFKをボールスピード抜群のキックでキーパーサイドへねじ込み、一時逆転となるところまでチームを導いた。

直後の名古屋戦でも深井一希のヘディングを導き出すCKでアシストを記録するなど、その左足の脅威は増すばかり。

思い返せば、第8節の対戦でも30m近いFKを直接ねじ込まれた。"要注意"なんていう生温い言葉では済ませられない。彼の左足は"最警戒"である。

キープレー

ビルドアップ

ルヴァンカップ予選含めて3試合戦い、リーグも終盤となればスカウティングも済んでいるはず。互いの特徴を知りえている中でお互いにどこに弱点を見出し、どのように突くのか。

札幌とすれば、リーグ戦のように限定しつつ引き込んでからのサイドを出口としたカウンターの再現を狙いたいだろうし、横浜とすれば三ッ沢でのルヴァンカップの序盤のように敵陣での即時奪回からのスピーディな崩しがハマっていた。

どちらにしても、オン・ボール時のビルドアップに対しての対策というのは共通している。となれば、いかに相手の対策に対してのアジャストし、安定してボールを前進できるか。

ここのところの横浜のビルドアップは、認知と判断の質を感じるポジショニングや連続的アクションをキーに安定しているが、札幌相手にもその安定感を示せるか。

主導権を握れることが出来れば、前半戦のリプレイはない。トラウマを払拭したい。

総括

ビッグマッチ特有の精神的な浮き沈みも見せずに前節も名古屋相手に快勝した札幌は充実している。紛うことなき強敵だ。

それでも、横浜は目の前の試合を勝つ。

強敵だろうと、前回コテンパンにされていようと、眼前の一戦で勝ち点3を得る。

ひとつひとつ積み重ねて辿り着けるのが「最高の場所」。

だからこそ、僕らが出来ることはただ一つ、「ひとつひとつ」だ。この一戦を大事に、皆で勝とう。


text:いた(@itaruru)
edit:nari(@fmbh_nari)

 
 

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