前回は育成年代について説明しましたが、今回はその中でもユースにスポットを当てたお話をします。
育成年代であるが故に毎年選手は入れ替わりますが、今年の横浜F・マリノスユースは一体どのようなチームなんでしょうか。
どんな選手がいるんでしょうか。
今回はその辺りについて語らせていただきたいと思います。
(前回の「育成年代について」をまだお読みになっていない方は、以下のリンクから御覧ください)
スタッフ紹介
昨年まで監督を務めていた松橋力蔵氏(まつはし りきぞう)がトップチームのヘッドコーチになったことから今季ユースを指揮するのは、西谷冬樹氏(にしたに ふゆき)。
まずは西谷さんについて簡単に紹介すると、マリノスアカデミーの前身である「日産サッカースクール」が発足したのが1985年ですが西谷さんは当初からコーチとして在籍し、現在に至るまで各年代の指導に携わってきました。
数々の選手を育て上げながら30年以上に渡ってマリノス一筋で指導者として歩んできたことが最大の強みであるため、育成組織におけるスペシャリストといっても過言ではありません。
アカデミー出身の選手達はどこかしらのタイミングで西谷さんの指導を受け、齋藤学選手(さいとう まなぶ)を始めとしてプロ選手の育成に、クラブの強化に貢献してきた人物なのです。
そんな西谷さんの脇を固めるコーチ陣には、2000年代初頭のマリノスを選手として支えDFであった小原章吾氏(こばら しょうご)、GKであった佐藤浩氏(さとう ひろし)なので、懐かしく思える方もいるのではないでしょうか。
選手紹介
選手に目を向けると、昨年に引き続き今季もトップチームでの公式戦に出場可能な2種登録をされたのは3月21日現在でMF山田康太選手(やまだ こうた)、MF堀研太選手(ほり けんた)、MF椿直起選手(つばき なおき)の3名。
(昨年は上記3選手の他にMF塚田裕介選手(つかだ ゆうすけ)が2種登録されました。)
他にも韓国の代表候補であり、1月に行われたトップチームのタイ遠征に同行しつつ試合出場したDF柳知廈選手(ゆ じは)、昨年行われたAFC U-16選手権で日本代表に選出され今年10月に行われるFIFA U-17ワールドカップの出場権を掴み取ったFW棚橋尭士選手(たなはし あきと)、またジュニアユースの時を含めると年代別の代表経験者が他にも複数います。
マリノスユースの特徴
このように将来有望な選手が複数いる中、監督が代わりはしましたが、やるサッカーは変わりません。
ユースに限らず、これはマリノスのアカデミーに共通して言えることですが、偏りがないところが「マリノスらしさ」だと思います。
例えば、極端にポゼッションを志向しているとか、守って守ってカウンターを仕掛けるとか、そういう決まった形はなくバランス良くオーソドックスな戦いをし、それでいて攻守両面で主導権を握るスタイル。
一見、文字にすると味気無さを感じる方もいるかもしれませんが、これは何か特別なことをやろうするのではなく、前を向ける時は前を向く、スペースがあるならそこを狙う走る、状況に応じて臨機応変に対応するとか、まずは当たり前のことを当たり前にチームとしてやるべきことをやろうということです。
ですが、そこに終始してしまうとロボットになるので、そこから先は自分で考える。考え続ける。
自分たちの強みをどうプレーに反映させるのか。
マリノスがアカデミー在籍の子達に強く求めている部分であり、そういった中で育成をしていくので、選手はプレーの幅が広がっていき、攻守両方の意識が高くなっていくのです。
まもなく開幕
4月8日にプレミアリーグが開幕します。
年初に行われた高校サッカー選手権や昨年プレミアリーグを優勝した青森山田高校、クラブユース選手権やJユースカップ優勝のFC東京U-18を始めとし、市立船橋高校など強豪揃いではありますが、マリノスの輝かしい「未来」は素晴らしい「今」が積み重なってこそのものです。
ですので、若きトリコロールたちの躍動している姿をこの眼に、この胸に焼き付けてるべく会場に足を運んでみては如何でしょうか。
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2017年4月8日(土)10:30キックオフ
高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグEAST
横浜F・マリノスユース vs 大宮アルディージャユース
会場:味の素スタジアム西競技場
(京王線「飛田給」駅より徒歩10分)
text:はち(@hachhing)