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hamatra match preview 014:今、まさに「見頃(みごろ)」な相手との大一番 〜 【2017 明治安田生命 J1リーグ 第32節】 vs セレッソ大阪

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相手を知ることでより見えてくることがある。
相手を知ることでより楽しめることがある。
一歩踏み込んで試合を楽しむためのご提案、hamatra match preview。

今回は明治安田生命J1リーグ第32節 セレッソ大阪編。

試合情報

2017 明治安田生命 J1リーグ 第32節
vs セレッソ大阪
2017/11/18(土) 14:00キックオフ
@ 日産スタジアム
(年チケ開門 11:30 | 一般開門 12:00)

ホームゲームイベント情報 | 横浜F・マリノス公式サイト
チケット情報 | 横浜F・マリノス公式サイト

チーム成績状況

現在の順位

横浜F・マリノス
順位 勝点 試合 得点 失点 得失
5 55 31 16 7 8 41 30 11
セレッソ大阪
順位 勝点 試合 得点 失点 得失
3 57 31 17 6 8 58 40 18

リーグ直近成績

横浜F・マリノス
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

1-2
磐田(A)

3-2
鹿島(H)

1-1
大宮(H)

2-1
G大阪(A)

2-3
甲府(A)
セレッソ大阪
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

2-1
大宮(H)

2-0
甲府(H)

2-1
鳥栖(A)

1-5
川崎(A)

1-4
仙台(H)

過去の直接対戦成績

 vsセレッソ大阪 39戦19勝12敗8分 (61得点50失点)

 (うち、ホームゲーム:19戦10勝3敗6分 (34得点19失点))

分析対象試合

2017 YBCルヴァンカップ 決勝
セレッソ大阪 2-0 川崎フロンターレ
@埼玉スタジアム2002
得点者:1'杉本健勇(C大阪) 90'+2'ソウザ(C大阪)

公式記録/レポート
www.jleague.jp

2017 明治安田生命 J1リーグ 第30節
セレッソ大阪 2-0 ヴァンフォーレ甲府
@キンチョウスタジアム
得点者:5'杉本健勇(C大阪) 52'PK杉本健勇(C大阪)

公式記録/レポート

www.jleague.jp

プレー傾向:セレッソ大阪

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[YBCルヴァンカップ 決勝 川崎フロンターレ戦スターティングメンバー]

守備

  • 基本的に4-4のブロックを形成し、楔に対しての強いアプローチ+プレスバックでボールを奪取する狙いをチームで共有。2トップの一角も、プレスバックに積極的に参加。
  • 相手の特徴、力関係で最終ラインの位置が変化。持たれる相手には深めに、ポゼッションを苦手とする相手には浅めに設定。
  • アプローチはギャンブル的な時も。鋭く身を挺してスライディングすることも厭わず、強度は高いが、外れるとスペースが広がる。
  • セットプレーはマンマーク+ゾーン。

攻撃

  • サイドからの攻撃頻度高い。クロスボールの質も伴う。ボールサイドと逆のサイドハーフがボックス内にも入り、中に厚みをもたらす。
  • 守→攻の切り替えがスムーズで、プレスバックに参加するトップを使いつつスピードアップするカウンターにクオリティ。サイドチェンジなどを織り交ぜ、幅を使う。
  • 遅攻時は、CB-SB間のスペースを突くワンタッチプレーでの崩しを狙う。そのまますり抜けるパターン、トップがポストしてワンツーのような形でサイドバックが裏を取る形など、バリエーションあり。
  • 清武弘嗣のセットプレーのキックの質は抜群。マテイ・ヨニッチや杉本健勇といった高さ・強さを備えるターゲットに、ピンポイントに合わせてくる。

全体

カオスの中で息も絶え絶え掴んだJ1復帰の切符。誰もが「このままでは…」と不安を抱かずにはいられなかったはずだ。しかし、クラブのレジェンド尹晶煥を監督に招聘したことで全てが変わった。

ハードなトレーニングで甘えを一掃。ソリッドなフレームに強度の高い守備、フリーランニングの意識の徹底…指針となるプレー原則が示されたことで、秩序なきチームのパフォーマンスは劇的に改善。その成果としてクラブ初のルヴァンカップ制覇。見事なシンデレラストーリーである。

元々、このクラブには綺羅星の如き、素晴らしい才能を持つ選手、能力の高い選手が揃っていたこともある。

柿谷曜一朗、山口蛍といった欧州から帰還した生え抜きの才能、ハードなプレーが可能なソウザ、マテイ・ヨニッチといったグラディエーター、尹晶煥の標榜するサッカーにフィットする秘蔵っ子・水沼宏太、驚きのコンバートで新たな才能を開花させた山村和也、ついに覚醒した桜の大砲・杉本健勇、ここにスペイン移籍後不遇をかこっていた清武弘嗣を買い戻すウルトラC…持ち得るポテンシャルは非常に高かった。

才能溢れる選手が正しい指針の元、真摯にフットボールに向き合うことで開花の時期を迎えたセレッソ、今まさに「見頃(みごろ)」である。

キープレーヤー

No.9 杉本健勇

サイズ、パワー、スピード、スキル、これに加えて端正なルックス。育成年代から注目と期待を受けてきた全能のストライカーは、紆余曲折を経てようやく覚醒の時を迎えた。

何より違うのは「自信」、ということなのだろう。
「俺が決める」、ストライカーに絶対必要なエゴにも似た強気な姿勢が結果を手繰り寄せる。積み上げたゴールの数は19、今やセレッソの稼ぎ頭である。

その姿勢が前面に出たのが、第29節鳥栖戦で決めたドリブルシュート。相手のミスを拾い、抜け出そうとするも2人のDFが行く手を阻む。本来ならサポートを待ってもいいところで、自ら仕掛け、股抜きで抜き去り、カバーよりも早く素晴らしいコースに決めきる。圧巻のスーパーゴールには視察に来ていた日本代表監督ヴァイッド・ハリルホジッチ監督もリストに加えざるを得ない大きなインパクトとなった。

また、ゴールだけではなく、プレスバックによる献身的な守備も見せ、チームへの貢献度はゴールだけに留まらない。

ついに覚醒した大砲を巡る攻防が、勝負の趨勢を決める。

キープレー

「アプローチを外す」

ボックス幅での4-4のブロックは安定感があり、なかなかスペースを見出すのは難しい。楔に対してはコンセプトとして強くアプローチを仕掛けることが約束事となっており、カウンター移行時もソウザや山口蛍がすかさず奪いにくる。

しかし、その時こそスペースが生まれるタイミングでもある。

良いタイミング・アングルでのサポートを付随してのワンタッチプレーや、個人の局面打開でアプローチを外した時、陣形は崩れ、相手を後手に回すチャンスでもある。

奪われれば被カウンターに繋がりかねないところではあるが、"虎穴に入らずんば虎子を得ず"、リスクを恐れずトライしてもらいたい。

総括

タイトルを獲り、自信を深め、更なる勢いを得て乗り込んでくる相手を止めるのは容易ではない。

明確な穴もなく、ストロングポイントもあり、オプションも備えるなど、今のセレッソは充実の一言。ついでに相性もよくない。

しかし、そんなことは言っていられない。ACL出場権を賭けた大一番、高知キャンプでブラッシュアップし、課題と向き合った成果を示せるか。

この試合で今シーズンの全てが決まる。皆で一丸となり乗り越えてきたシーズンだからこそ、この大きな山を乗り越えたい。

 
 
text:いた(@itaruru)
edit:nari(@fmbh_nari)

 
 

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