相手を知ることでより見えてくることがある。
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一歩踏み込んで試合を楽しむためのご提案、hamatra match preview。
今回は明治安田生命J1リーグ第12節 ベガルタ仙台編。
試合情報
2017 明治安田生命 J1リーグ 第12節
vs ベガルタ仙台
2017/05/20(土) 14:00キックオフ
@ 日産スタジアム
(年チケ開門 11:30 | 一般開門 12:00)
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チーム成績状況
現在の順位
横浜F・マリノス
順位 | 勝点 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得点 | 失点 | 得失 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
9 | 16 | 11 | 5 | 1 | 5 | 11 | 11 | 0 |
ベガルタ仙台
順位 | 勝点 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得点 | 失点 | 得失 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
14 | 13 | 11 | 4 | 1 | 6 | 11 | 22 | -11 |
リーグ直近成績
横浜F・マリノス
直近 | ← 2試合前 |
← 3試合前 |
← 4試合前 |
← 5試合前 |
---|---|---|---|---|
○ 1-0 甲府(H) |
● 0-1 鳥栖(A) |
● 0-1 G大阪(H) |
● 0-2 柏(A) |
○ 0-1 広島(A) |
ベガルタ仙台
直近 | ← 2試合前 |
← 3試合前 |
← 4試合前 |
← 5試合前 |
---|---|---|---|---|
● 1-2 大宮(A) |
● 0-2 F東京(H) |
○ 3-0 清水(A) |
△ 3-3 広島(A) |
● 1-4 鹿島(H) |
過去の直接対戦成績
vsベガルタ仙台: 22戦8勝8敗6分 (24得点20失点)
分析対象試合
2017 明治安田生命 J1リーグ 第11節
大宮アルディージャ 2-1 ベガルタ仙台
@Nack5スタジアム大宮
得点者:23'クリスラン(仙台) 60'山越康平(大宮) 89'大前元紀(大宮)
公式記録/レポート
www.jleague.jp
プレー傾向:ベガルタ仙台
守備
- 高い位置から精力的にプレッシングを敢行。中盤の押し上げも連動し、アプローチも鋭い。チーム全体のベクトルは「前傾」で統一。
- 60〜70分を境に足が止まり、間延びする傾向。
- ストッパーの攻撃参加に対してのリスクマネジメントに脆さ。
- CK時の守備はオールゾーン。特定のマークは行わない。
攻撃
- サイドアタック中心。ウイングバックにストッパーが絡む形でオーバーラップを仕掛けることも。
- 1トップ2シャドーは余り外に流れず、ボックス内でクロスのターゲットに。中が厚い。
- 三田啓貴、梁勇基と左右に質の高いキッカーを揃える。三田のキックにキレ。
- 左サイド高い位置でのスローインは、永戸勝也のロングスロー有。距離が出る。
全体
大きな変貌を遂げ、全く印象の違うチームになった感。
目に付いたのは1トップのクリスラン、2シャドーの石原直樹、梁勇基が先導するプレッシング。
非常に精力的に走っては相手のDFラインに圧力を掛け、中盤が連動してボールを狙いに掛かる。体力的な問題もあり60分過ぎから足が止まる傾向は垣間見えたものの、チーム全体が狙いを共有し、前半に関して言えば大宮にほとんど何もさせなかった。
そして、ウイングバックとストッパーによるサイドアタック。
精力的な上下動が出来る永戸・蜂須賀をメインキャストに、ストッパーの増嶋・大岩が後方から駆け上がって追い越すというシーンも多数。この関係性でサイドを崩すため、1トップ2シャドーは外で崩しに関与する必要性が小さく、中でクロスのターゲットとなれる。
クラブカラーであるプレッシングやサイドアタックをよりモダンにアップデートした「リニューアル・ベガルタ」、非常に手強い。
キーマッチアップ
永戸勝也 vs 松原健
精力的な上下動、クロスの質、良く飛ぶロングスローと、サイドプレーヤーとしての資質を兼ね備え、勢いあるプレーを見せているのが背番号2、永戸勝也。
ルーキーながら開幕からポジションを掴むと、ベガルタの左サイドのメインキャストとして大きな存在感。「リニューアル・ベガルタ」の象徴的な存在であり、彼がサイドを疾走すればするほどベガルタの勢いは増すように感じられた。
そんな活きのいいルーキーと対峙するのが、松原健。
こちらも開幕から横浜の右サイドバックとしてポジションを守り続けてきた。シーズン開幕当初こそ不安定なプレーも垣間見えたが、ここにきてパフォーマンスも安定してきただけに、ここで相手のキーマンを抑え、自らの存在意義を示してほしい。
22歳と24歳、若く有望なサイドプレーヤーのマッチアップに注目だ。
マリノスのキープレー
「プレス回避」
ベガルタの前傾のプレッシングはかなり精力的かつ激しい。センターバック間にアンカーが落ちる最終ラインにも数的同数で強いアプローチを掛けてくるはずで、そこでいかに外せるかというのが試合のキーとなる。
相手のストッパーが攻撃参加してくるなど、サイドにはスペースがある。スペースをうまく使うためにも、攻撃移行の一歩目でポジティブなプレーが出来れば。
総括
甲府戦の試合後会見でエリク・モンバエルツが何度も口にした「自信を取り戻す」という言葉。
零封負けによる3連敗。自信を保つのも難しければ、失われた自信を取り戻すこともまた難しい。だからこその言葉なのだろう。
長いトンネルを抜けた後に待つ「リニューアル・ベガルタ」との一戦は試金石。
自信を取り戻す過程で勢いある相手と対峙し、どこまでやれるのか。ここで相手の勢いに屈することなく、内容的に手応えが得られるならば、チームとして自信を取り戻すことが出来る、そして勢いにも乗っていける。
大事な一戦、何としても結果を、そして手応えを得たい。
text:いた(@itaruru)
edit:nari(@fmbh_nari)