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今回は、2019 明治安田生命J1リーグ第16節 松本山雅FC編。
試合情報
2019 明治安田生命 J1リーグ 第16節
vs 松本山雅FC
2019/06/22(土) 18:00キックオフ
@ 日産スタジアム
(年チケ開門 15:30 | 一般開門 16:00)
チーム成績状況
現在の順位
順位 | チーム名 | 勝点 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得失 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | F東京 | 33 | 15 | 10 | 3 | 2 | 13 |
2 | 川崎 | 28 | 15 | 7 | 7 | 1 | 12 |
3 | 鹿島 | 27 | 15 | 8 | 3 | 4 | 11 |
4 | 横浜 | 27 | 15 | 8 | 3 | 4 | 6 |
5 | 名古屋 | 25 | 15 | 7 | 4 | 4 | 10 |
6 | 大分 | 25 | 15 | 7 | 4 | 4 | 5 |
7 | 札幌 | 24 | 15 | 7 | 3 | 5 | 1 |
8 | 広島 | 23 | 15 | 7 | 2 | 6 | 8 |
9 | 浦和 | 21 | 15 | 6 | 3 | 6 | -6 |
10 | C大阪 | 20 | 15 | 6 | 2 | 7 | 1 |
11 | 神戸 | 17 | 15 | 5 | 2 | 8 | -3 |
12 | 湘南 | 17 | 15 | 5 | 2 | 8 | -5 |
13 | 仙台 | 16 | 15 | 5 | 1 | 9 | -6 |
14 | 松本 | 16 | 15 | 4 | 4 | 7 | -10 |
15 | 清水 | 16 | 15 | 4 | 4 | 7 | -13 |
16 | 磐田 | 14 | 15 | 3 | 5 | 7 | -5 |
17 | G大阪 | 14 | 15 | 3 | 5 | 7 | -6 |
18 | 鳥栖 | 13 | 15 | 4 | 1 | 10 | -13 |
リーグ直近成績
横浜F・マリノス
直近 | ← 2試合前 |
← 3試合前 |
← 4試合前 |
← 5試合前 |
---|---|---|---|---|
● 2-3 清水(A) |
○ 2-1 湘南(A) |
○ 4-0 磐田(H) |
○ 4-1 神戸(H) |
● 0-3 C大阪(A) |
松本山雅FC
直近 | ← 2試合前 |
← 3試合前 |
← 4試合前 |
← 5試合前 |
---|---|---|---|---|
● 0-1 仙台(H) |
△ 1-1 清水(H) |
○ 1-0 名古屋(A) |
● 0-5 鹿島(A) |
△ 0-0 札幌(H) |
過去の直接対戦成績
vs松本山雅FC
通算: 2戦 1勝 0敗 1分 (3得点0失点)
ホーム: 1戦 0勝 0敗 1分 (0得点0失点)
分析対象試合
2019 明治安田生命J1リーグ 第15節
松本山雅FC 0-1 ベガルタ仙台 @ サンプロアルウィン
得点者:36'道渕諒平(仙台)
公式記録/レポート
www.jleague.jp
プレー傾向:松本山雅FC
守備
- 自陣低く5-4ブロックを敷き、人海戦術的にスペースを埋める籠城型。中央は高く、クロスボールに対しては強さを見せる。
- ボールサイドへのアプローチ意識旺盛も、遅れ気味でもチャレンジする傾向があり、ギャンブル的なタックルで外されることも。
- 3バックのアプローチで空くスペースへのカバー意識が薄く、引き出されると裏のスペースが空く。
- CK守備はフルマンツーマン。
攻撃
- 奪った次のプレー方向は必ず縦、プレーを加速して、ロングカウンターに繋げることを意図。
- 1トップのレアンドロ・ペレイラが孤立傾向。ここを潰されると攻撃頻度が極端に落ちる。
- コパ・アメリカ召集の前田大然不在の影響は、DFライン裏のスプリントの減少。深みが生まれず。
- アタッカーそれぞれが一騎当千。ドリブルで運ぶプレーが出来る選手が起用される傾向。また、遠い距離からも思い切りよく打ってくる。
- カウンター移行時のポジティブトランジッションのスピード、宮阪政樹のキックを軸にしたセットプレーに迫力とクオリティ。
全体
2015年以来の2度目のJ1へのチャレンジとなる松本山雅。
久々の邂逅ではあるが、今季で8年目となる反町康治が依然として指揮を執っていることもあり、前回昇格時と印象は変わらない。
資金力と戦力差という現実を見据え、ハードワークをベース、守備に重心、セットプレーとカウンターで相手の隙を突く。残留だけを見据えた戦いぶりは一昔前のセリエAの「プロビンチア*1」そのままだ。
とはいえ、右肩上がりではなくなった後も集客力を維持するファン・サポーターを抱え、暖かくも熱のある空気を纏う松本山雅は地方クラブの一つの「理想」の姿でもある。
良くも悪くも、変わらない松本山雅。4年ぶりの対戦はいかに。
キープレーヤー
No.3 田中隼磨
松本で生まれ、横浜で育ち、名古屋を経由し、松本へと帰った右サイドのタフネス。久々の横浜凱旋である。
2016年に網膜剥離を患い現役続行も危ぶまれたが、見事にカムバックし、今季J1通算400試合出場を達成。そんな隼磨ももう36歳。
しかし、まだまだ元気。疲れを知らないかのような上下動は健在であり、守備に重心を置きながらも機を見て攻撃に参加して決定機にも絡むなど、アグレッシブな姿勢は失っていない。
こういう試合で人一倍モチベーションを上げるパーソナリティがそのままなら、何かを起こすのは隼磨かも知れない。
キープレー
アクシデントを乗り越える「総合力」
いかにボールを動かし、相手を引き出し、守備を固める相手を突き崩すのか。
ロングカウンター及びセットプレーへの警戒もしなければならない。
しかし、まずは自分達に目を向けるべき状況である。
「マルコス・システム」変更後、トップ下として攻撃を牽引してきたマルコス・ジュニオールが出場停止。前節負傷交代した主戦CBチアゴ・マルチンスの出場も不透明。コパ・アメリカ召集された三好康児も不在。負傷離脱中の扇原貴宏やドゥシャン・ツェティノヴィッチも復帰には時間がかかる。
固まりつつあったチームを弄らざるを得ない状況にある中で、これまでと変わらぬ機能性を維持できるのか、質を保てるのか、何よりチームとして意思統一して戦えるのか。
アクシデントに飲み込まれる形で敗戦を喫した清水戦の後だからこそ、横浜の総合力が問われている。
総括
長いシーズン、1度や2度は必ずこういう試合が訪れる。
出場停止、怪我、契約条項、代表召集…ベストメンバーが揃えられないときこそ、チーム力が試される。
誰が出ても同じ、なんて胸張って言えるほどの層はない。それでも、こういう試合を乗り越えたとき、チームは更に強くなる。
ふんばりどころっ!
text:いた(@itaruru)
edit:nari(@fmbh_nari)
イベント情報・チケット情報 | 横浜F・マリノス公式サイト
*1:規模が小さい地方都市のスポーツクラブの意。予算が限られる規模の小さなクラブ。