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今回は、2018 明治安田生命J1リーグ第12節 ジュビロ磐田編。
試合情報
2018 明治安田生命 J1リーグ 第12節
vs ジュビロ磐田
2018/05/02(水) 19:00キックオフ
@ 日産スタジアム
(年チケ開門 16:30 | 一般開門 17:00)
チーム成績状況
現在の順位
横浜F・マリノス
順位 | 勝点 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得点 | 失点 | 得失 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
13 | 12 | 11 | 3 | 3 | 5 | 15 | 17 | -2 |
ジュビロ磐田
順位 | 勝点 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得点 | 失点 | 得失 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
9 | 15 | 11 | 4 | 3 | 4 | 10 | 10 | 0 |
リーグ直近成績
横浜F・マリノス
直近 | ← 2試合前 |
← 3試合前 |
← 4試合前 |
← 5試合前 |
---|---|---|---|---|
◯ 3-0 鹿島(H) |
● 1-2 札幌(A) |
△ 4-4 湘南(H) |
● 1-2 神戸(H) |
● 1-3 広島(A) |
ジュビロ磐田
直近 | ← 2試合前 |
← 3試合前 |
← 4試合前 |
← 5試合前 |
---|---|---|---|---|
△ 1-1 C大阪(H) |
● 1-2 長崎(H) |
◯ 3-0 仙台(A) |
◯ 1-0 鳥栖(H) |
● 0-2 G大阪(A) |
過去の直接対戦成績
vsジュビロ磐田 60戦31勝25敗4分 (84得点73失点)
(うち、ホームゲーム:30戦17勝12敗1分 (46得点32失点))
分析対象試合
2018 明治安田生命J1リーグ 第11節
ジュビロ磐田 1-1 セレッソ大阪
@ ヤマハスタジアム
得点者:25'川又堅碁(磐田) 56'p杉本健勇(C大阪)
公式記録/レポート
www.jleague.jp
プレー傾向:ジュビロ磐田
守備
- 攻撃を遅らせるために前から追う姿勢を示しつつ、基本は5-4でブロックを組んで守る傾向。
- ストッパーが外に流れてもボランチがギャップを埋めたりと、中央が厚い。
- 過度に攻撃に人数を割くことが少ないため、リスク管理きっちり。
- セットプレーはマンマーク
攻撃
- シンプルにトップにボールを入れていくことでボールを前進。ターゲットは1トップの川又堅碁。収まったところに2シャドーがサポート。
- 田口泰士からのキーパスがスイッチ。パススピード伴った楔をトップに付ける。
- ポゼッション時、シャドーとボランチは流動的にポジションを入れ替えるも、前に入らない状況ではポジションを落とし過ぎる傾向があり、トップが孤立する。
- サイドを崩してからのクロスに迫力。ターゲット川又堅碁の高さ、強さは脅威。シャドー、ウイングバック、ストッパーが絡み、キレイに崩しきるシーンも。
全体
クラブのレジェンド・名波浩に率いられ、復権への足掛かりを得たはずの磐田。しかし、現状は苦しいと言わざるを得ない。
抜群のスピードとフィジカルでチームに推進力を与えていたアダイウトンが長期離脱となったのを皮切りに、タフな守備と組み立てで中盤の一角を支えていたウズベキスタン代表のファズィル・ムサエフも同様に長期離脱、これに加えて稀代のレフティ・中村俊輔も度重なる怪我での離脱を繰り返しており、現在も負傷離脱中。
ここに広島に復帰した成長株・川辺駿を含めると、昨年のレギュラー4枚を欠く状況。ダメージがないはずがない。
その影響からか、中盤のポジション交換から中央を崩し切る形や鋭い切り替えからのカウンターなど、昨年の強みであったダイナミズムが失われている感は否めず、中村俊輔不在となるとセットプレーの質も落ちる。
それでも大きく崩れないのは守備のベースがしっかりしているからか。昨年リーグ最少失点の守備陣は今年も健在。中央厚く、人数を掛け、相手の侵入を阻むことことでロースコアゲームに引き込むことには成功している。
以前の自分達のような相手との対戦、と言えるのかもしれない。
キープレーヤー
No.20 川又堅碁
ギラギラ、ガツガツ、野生剥き出しのセンターフォワード、この男に何度煮え湯を飲まされてきたのだろう。
昨年も大雨のエコパで2ゴールを食らったことは記憶に新しく、記憶を辿っても手痛い一発を食らっている。
コンタクトの強さ・強引さはそのままに、横からのボールに対してのタイミングを合わせるセンス、マークから逃げる動きに磨きが掛かるストライカーは、今や磐田の最重要人物。セレッソ戦でも少ないチャンスの中、鋭いクロスを一発で仕留めてしまった。
隙を見せれば「また」やられてしまう。常に監視下に置き、出来ればゴールから遠ざけたい。
キープレー
5-4ブロックの攻略
後方に人数を割く傾向があり、ギャップやスペースを見出すのが難しい相手。引き出しても一列前の選手がポジションを埋めるなど、各選手の守備意識が非常に高く、状態が良くなかったとはいえ、セレッソが前半シュート0で終わったのは決して偶然ではない。
そんな相手に対してどのようにボールを動かして、ギャップを作り出すのか。位置的優位・速度的優位を生かして時間的・空間的猶予を生み出し、崩せることが出来たら更なる自信になる。
ポゼッションの質をこのゲームで見たい。
総括
ようやくのホーム初勝利を経て迎える磐田戦。
歓喜の余韻は余りに甘美でずっと浸っていたいが、そうも言ってられない。
疲労もピークのはずの15連戦10戦目、苦しいのはどちらも同じ。高い集中力と戦う意思をベースに、ホームでの連勝を手にしたい。
そのためにも、余韻に浸りすぎることなく、勝利への欲求を強く持つ。一つ勝っただけで満足してはいられない。
川又堅碁よりギラギラ、ガツガツでいこう。
text:いた(@itaruru)
edit:nari(@fmbh_nari)