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マッチプレビュー 029 vs 川崎 〜 言い訳無用の真っ向勝負 〜 【2019 明治安田生命 J1リーグ 第3節】 vs 川崎フロンターレ戦

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相手を知ることでより見えてくることがある。 相手を知ることでより楽しめることがある。 一歩踏み込んで試合を楽しむためのご提案、hamatra match preview。

今回は、2019 明治安田生命J1リーグ第3節 川崎フロンターレ編。

試合情報

2019 明治安田生命 J1リーグ 第3節
vs 川崎フロンターレ
2019/03/10(日) 14:00キックオフ
@ 日産スタジアム
(年チケ開門 11:30 | 一般開門 12:00)

www.f-marinos.com

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チーム成績状況

soccer.yahoo.co.jp

現在の順位

順位 チーム名 勝点 試合 得失
1 名古屋 6 2 2 0 0 6
2 横浜 6 2 2 0 0 2
3 F東京 4 2 1 1 0 1
4 松本 4 2 1 1 0 1
5 G大阪 3 2 1 0 1 1
6 湘南 3 2 1 0 1 1
7 大分 3 2 1 0 1 0
7 札幌 3 2 1 0 1 0
9 神戸 3 2 1 0 1 0
10 C大阪 3 2 1 0 1 -1
11 磐田 2 2 0 2 0 0
11 広島 2 2 0 2 0 0
11 川崎 2 2 0 2 0 0
14 鹿島 1 2 0 1 1 -1
15 仙台 1 2 0 1 1 -1
16 清水 1 2 0 1 1 -2
17 浦和 1 2 0 1 1 -2
18 鳥栖 0 2 0 0 2 -5

リーグ直近成績

横浜F・マリノス
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

2-1
仙台(H)

3-2
G大阪(A)
川崎フロンターレ
直近
2試合前

3試合前

4試合前

5試合前

1-1
鹿島(H)

0-0
F東京(H)
-|-

過去の直接対戦成績

vs川崎フロンターレ

 通算: 41戦16勝18敗7分 (57得点54失点)

 ホーム: 21戦11勝6敗4分 (37得点23失点)

分析対象試合

2019 明治安田生命J1リーグ 第2節
川崎フロンターレ 1-1 鹿島アントラーズ @ 等々力陸上競技場
得点者:9'中村憲剛 21'伊藤翔

公式記録/レポート
www.jleague.jp

プレー傾向:川崎フロンターレ


[第2節 鹿島アントラーズ戦 スターティングメンバー]

守備

  • ファイトオーバー気味でもボールサイドにプレッシャーを掛けて相手の時間と余裕を奪い、周囲も同じテンションで連動して奪い切るフォアプレスが生命線。一つ一つのアプローチに本気度が伴う。
  • 簡単にラインは下げず、コンパクトな陣形を維持。後追い気味でも追いかけて挟み込む。
  • 押し込まれた際には中央を消す傾向。収縮し、空間を作らないことを意図。
  • プレスが空転すると後手に。高いライン設定及びサイドバックが高い位置に進出しているため、DFライン裏に大きなスペースを抱える。
  • CKの守備はニアサイドにストーンを複数置いた上でのフルマンツーマン。

攻撃

  • 細かく、正確にパスを紡ぎつつ、各選手がポジションを入れ替え、テンポを急激に上げて崩すポゼッションスタイルは健在。昨年に比べてより流動的にポジションを入れ替える傾向も。
  • レアンドロ・ダミアンの加入により、中央のポストプレーやクロスボールを選択する比率が増えたか。
  • テンポのコントロールは相変わらず秀逸。相手の状況を見定めつつ餌を撒く緩やかな組み立てから、鋭い楔や仕掛けで急激にテンポを上げて崩しに掛かる。

全体

華麗なポゼッションと強烈なプレッシングを武器に連覇を果たした王者は、ロンドン五輪得点王のブラジル人ストライカー、レアンドロ・ダミアンを加えて更なるスケールアップを図ろうとしている。

とはいえ、川崎独特の阿吽の呼吸ともいうべきタイミングとイメージの共有にはやはり時間を要する。昨季MVP・家長昭博が加入当初そうだったように、レアンドロ・ダミアンもまだ川崎のリズムには馴染めきれてはおらず、異物感は拭えない。

ただ、チームのもう一つの根幹である激しいプレッシングには精力的に参加するなどチームスタイルにフィットしようとする姿勢が見て取れ、また彼の特徴であるサイズ・強いフィジカルを活かした時の迫力は目を見張る。彼がチームメイトとシンクロし、またチームメイトが彼の強みを活かす術を見いだした時、更に恐ろしいチームになるのかもしれない。

今はスケールアップのためのアイドリング期間、王者の目覚めはいつの日か。

キープレーヤー

No.14 中村憲剛

『川崎のバンディエラ、ここにあり!』と誇示するような美しいフリーキック。今年も川崎の中心にはこの男がいる。

抉るようなキーパスはもちろんのこと、パス&ゴーでスペースに走り込んだり、最前線からフルスプリントで相手を追い込んだりと、老け込むどころか若返っているような印象さえ抱く。

攻撃構築への参加は程々に、そのエネルギーを崩しのセクションへ注力出来ていることがその一因だとは思うが、彼の鋭く正確な技術と高度なプレービジョンが今年も川崎の最大の武器であることは変わらない。

この38歳を躍動させては勝利は遠い。

キープレー

主導権争い

2018年8月(アウェイ:等々力陸上競技場)

 横浜  -  川崎 
46.6% 支配率 53.4%
6 シュート数 14
43 30mエリア侵入回数 52
4.8% チャンス構築率 12.2%

2018年3月(ホーム:日産スタジアム)

 横浜  -  川崎 
50.8% 支配率 49.2%
12 シュート数 22
52 30mエリア侵入回数 79
9.4% チャンス構築率 17.7%

ボールを握って攻撃し、奪われたらすぐさま奪い返し、再び攻撃する。そのディティールに違いはあれど、両チームが意図し、標榜するスタイルは同じである。

昨季はデータを見ても、そして結果を見ても相手に一日の長があったことは認めざるを得ない。

その上での今季、アンジェ・ポステコグルー、鬼木達※がどちらも矛を収めないとすれば、主導権争いは熾烈を極めるはず。

ネガティブトランジッションからのプレスに対してのビルドアップの対応力・精度と練度、アプローチの強度に対してのプレッシャー耐性やフォロー・サポートのスピード…戦略や個の技術やビジョン、すべて含んだ局面での争いの末に主導権を握るのはどちらか。

真っ向勝負である。

※川崎は、3/6にACL上海上港とのアウェイゲームを挟むだけに定常とは異なるゲームプランを選択する可能性も。

総括

自分でこのプレビューを書いておいてこんなことを書くのはどうかと思うが、「だからなに?」、というところに帰結する。

相手が王者だろうと、ブラジル代表が加わろうと、この試合で横浜が勝たなきゃいけないことのは絶対だ。そういう敵なのだ。

理屈ではない。エクスキューズも存在しない。全ての感情とエネルギーをこの試合に。

 
text:いた(@itaruru)
edit:nari(@fmbh_nari)

   

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